コラム

RPA自社開発のメリット・デメリットや開発工程、注意すべきポイントなどをご紹介!

2021年11月04日
システム導入

RPAの開発に際しては、大きく自社開発か、外部ベンダーへの依頼かに分かれるため、現在いずれにすべきかで悩まれている企業担当者様も多いかと思います。

外部ベンダーへの依頼であれば、望む仕様のRPA開発を期待できますが、その分コストはかさみます。一方、自社開発であれば、一般的にコストは安く抑えらますが、求める自動化の難易度が高い場合、「プロジェクトを最後まで自社で完結できるだろうか」といった不安はつきものです。

そこで本コラムでは、安心してRPAを開発・導入いただけるよう、RPAの概要説明からはじまり、RPAを自社開発する際のメリット・デメリット、開発工程や注意すべきポイントなどについて、詳しく解説します。
 

RPA開発とは?

RPA (Robotic Process Automation)とは、人が従来PC上で行ってきた定型業務を、ロボット(ソフトウェア)を用いて自動化するツールを指し、このツールの開発業務がRPA開発と呼ばれています。

人間の定型業務を自動化できることから、RPAは「デジタルレイバー(仮想労働者)」とも呼ばれ、現在さまざまな業種の企業で利用されています。

実際に総務省のレポート(※1)では、RPAを導入または導入を検討している国内企業の割合39.5%と、すでに多くの企業がRPAの導入を進めており、2025年までの間に事務的業務の3分の1がRPAに置き換わる可能性があることを伝えています。

多くの企業にとって、今後RPA開発の需要が高まっていくことは想像に難しくないでしょう。

【出典】

※1 「RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上) 」(総務省)

RPA開発・導入の有用性

RPA開発・導入には、どのような有用性があるのでしょうか。以下に代表的なものをご紹介します。

◇業務工数を削減できる

従来、数時間、数日を要していたデータ入力などの手作業も、RPAの導入を通して、簡単に業務の自動化を図れるため、業務工数の大幅な削減が期待できます。

◇コストを抑える

RPA開発・導入により、単純労働をロボットが代行することで、人件費などのコスト削減にもつながります。

◇業務上のミスを減らす

RPAは、事前に設定したシナリオ(作業手順)に沿って業務を遂行します。疲労や操作間違いによる人的ミスを減らせる点も有用性の一つです。

◇職場の環境改善

これまで長時間かけていたデータ入力などを、RPAで自動化できれば、長時間労働の是正など、働きやすい職場環境を構築することが可能になります。

RPA自社開発のメリット・デメリット

冒頭でお伝えした通り、RPAの開発に際し、自社開発か、外部ベンダーへの依頼かで悩まれている方も多いと思います。そこで、RPA開発を自社で行うメリット・デメリットにつき、以下にご紹介します。開発手法の比較検討にご活用ください。

◇RPA自社開発のメリット

・希望する時期にロボット化できる

最大のメリットは、いますぐに自動化したい業務があった際、迅速に開発に着手できる点です。外部ベンダーへの依頼時には、まずベンダー選定に時間を要することが想定されます。また、ベンダー選定後も、要件定義のための打合せの設定など、多くの工数と時間が取られますが、自社開発においては迅速にプロジェクトを推進することが可能です。

・開発コストを低く抑えられる

外部ベンダーに開発委託する場合、外部エンジニアの常駐に伴う費用などが発生し、初期コストが膨れ上がる恐れがあります。開発コストを抑えられる点も、自社開発の大きなメリットだといえるでしょう。

・シナリオをすぐに変更できる

ロボットに記憶させるシナリオをすぐに変更できる点も、自社開発の特徴の一つです。軽微な作業工程の変更に伴うシナリオ変更に際し、逐一外部ベンダーに改修依頼を行うことは、現場社員にとって大きな業務負担です。また、ベンダーの都合で、シナリオ変更に時間を要してしまう場合、業務の自動化がストップし、事業運営に悪影響を及ぼす可能性もあります。

◇RPA自社開発のデメリット

・コア業務の自動化には不安が残る

絶対に止めることのできないコア業務を自動化する場合、やはり高い専門知識を持つ外部ベンダーに依頼するのが得策です。自社に開発要員を抱えている場合も、自社と外部ベンダーで共同開発のチームを構築し、プロジェクトを推進することが理想的です。

・初めてRPAを開発する場合、問題解決に時間がかかる

開発を担当するのが、RPA開発の初心者の場合、仮に想定外のトラブルや技術的な問題に直面した際、問題解決に想定以上の時間を要する恐れがあります。社内でRPAの導入期限が明確に定められているケースでは特に、外部ベンダーの活用を積極的に検討した方がいいでしょう。

RPAの開発手法

RPAの開発手法は、自動化する業務の規模感などにより、「簡易型」と「開発型」の2つに分かれます。

◇簡易型

「画面操作記録型」とも呼ばれる開発手法で、プログラミングの知識がなくても開発できる点が大きな特徴です。人がPC上で行う動作をRPAが記録し、ロボットが再現することで自動化が実現します。

記録した動作内容をベースに細かいカスタマイズも可能で、複雑な作業も設定できることから、簡易型とはいえ、さまざまな業務の自動化に活用できます。ただし、簡易型は基本的にシンプルな作業の自動化に適しているため、小規模な業務の自動化を想定している場合は、簡易型を選択することをおすすめします。

◇開発型

「コーディング型」とも呼ばれる開発手法で、主に複雑かつ高度な作業の自動化に適しています。

開発型の開発時には、RPAの機能として実装されている、さまざまなコマンドを組み合わせて業務フロー図を作成し、RPAを動作させるシナリオを構築します。ただし、備わっているコマンドの組み合わせだけでは実現化できない複雑かつ高度なシナリオの場合、C言語やJava、pythonといった開発言語を用いたプログラミングにより、求める機能を追加する必要があります。

開発型は実現できる自動化のレベルが高い分、RPAの全社運用を予定している、数百、数千人規模の企業などで多く用いられる傾向があります。

RPAの開発工程

以下、6つのステップに分け、RPAの開発工程を解説します。

◇開発目的を明確にし、どの業務を自動化するか決める

RPAの開発に際し、最初に踏むべきステップは、何を目的としてRPAを開発・導入するのか明確にし、具体的にどの業務を自動化するかについて、決定することです。

そのステップを踏まずして、現場社員にRPA導入の理解を得ることは難しく、想定の導入効果を得られない恐れもあります。RPAの導入後、社内で利用が浸透しないケースとして多いのは、そもそものRPAの開発目的が曖昧なまま導入を進めてしまい、現場社員の理解を得られていないことです。

全社的なRPA導入の成功に向け、経営陣や部門の上長は、予め現場社員に対し、業務の自動化を通し、会社や組織にどのようなメリットがあるのかについて、説明の場を設けるようにしましょう。

◇どの方法で開発するか決める

開発目的と自動化する業務が決まった後は、開発手法を決める必要があります。導入規模や自動化する業務の難易度に応じて、簡易型か開発型のいずかれを決定しましょう。また、開発に際し、適切なスキルを持つIT人材が自社にいない場合は、外部ベンダーへの依頼やRPAエンジニアの採用などが解決策として考えられます。

自社での開発に固執し、プロジェクトが遅延、頓挫してしまうようであれば、本末転倒です。費用対効果を算出した上で、外部人材の活用も視野に入れることをおすすめします。

◇スケジュールを立てる

次にRPAの開発・導入スケジュールを決定します。自社にプロジェクトチームを作り、各メンバーの役割を決め、組織的にプロジェクトを推進できる体制を整えます。

プロジェクトメンバーには、RPA導入後の想定効果を共有しておくことで、開発ビジョンが明らかになり、プロジェクト推進のモチベーションアップへとつながります。

◇RPAを開発(シナリオを設計)する

4つ目のステップは、RPAの開発、つまり業務を自動化するためのシナリオ設計です。業務内容を整理し、作業手順を可視化した上で、必要なデータやツールを把握します。

RPAの特徴として、設定通りの順番でしか作業を遂行できないため、前段の手順にミスがある場合、エラーや自動化の停止に直結します。そのようなトラブルを防ぐためにも、シナリオ設計時は対象の業務を担当している社員から、業務フローの概要ではなく、細部に至るまでしっかりとヒアリングすることが重要です。

◇導入に向け、テストを行う

動作テストでは一般的に、実際のデータではなく、デモデータの使用が推奨されています。なぜなら、デモデータに不正なデータを意図的に盛り込むことで、どのようなエラーとして検知されるか、事前に把握できるようになるからです。動作テストの結果、特定の箇所でエラーが発生する場合は、シナリオ設計の改善を図りましょう。

また、動作テストと併せて、長時間稼働させても問題はないか、耐久テストも実施します。最後に実際のデータを用いて同様のテストを行い、問題がなければ現場にRPAを導入します。

◇継続的なメンテナンスを実施する

RPAは導入して終わり、ではありません。導入後、現場で使用するシステムの仕様変更や、作業手順に変更があった際は、都度RPAのメンテナンスが必要になります。

当然、エラーや不具合などが発生した際も、メンテナンスは欠かせません。トラブルの発生に迅速かつ正確に対処するためにも、導入後のメンテナンスにつき、自社で担うのか、外部ベンダーに依頼するかにつき、予め運用・保守の体制案を社内で構築しておきましょう。

RPA開発・導入の際に注意するポイント

以下、3つの側面から、解説していきます。

◇開発の目的を明確にする

前述の通り、開発目的の明確化なしに、適切な開発手法を選択することは不可能です。まずは、RPAの開発で解決したい経営課題は何か、どのような事業ビジョンを達成したいのかについて、経営陣と現場、双方の声をヒアリングした上で、開発の目的を明らかにしましょう。

また、目的を決める際は、後の効果検証を見据え、成功の目安となる目標数値を決めることが鉄則です。導入後、想定の数値目標に達していない場合は、シナリオの見直しを含め、改善点の把握に努めましょう。

◇RPA運用のための準備をする

導入前に動作テストを繰り返しても、本番環境でエラーが発生しない確率はゼロではありません。そのため、自動化が停止する最悪のケースを想定し、エラー発生時の復旧ガイドやマニュアルの作成など、予め対処方法を用意しておくことが得策です。

また、エラー発生時の事業への悪影響を最小限に留めるためにも、シナリオ設計時の資料やデータの管理などは担当社員にのみ任せず、クラウド上で誰もが確認できる体制を構築しておくことをおすすめします。

◇100%自社開発に固執しない

RPAを開発・導入する上で課題になるのが、最適なITエンジニアの確保です。前述の通り、複雑かつ高度なシナリオを設計する場合、C言語やJavaといった開発言語経験のあるITエンジニアの存在が不可欠です。

適切なIT人材が社内にいないにも関わらず、自社開発を推進してしまった場合、プロジェクトの遅延やロボット品質の低下を招く恐れがあります。人材不足が発覚した際は、100%自社開発に固執せず、外部ベンダーへの依頼やRPAエンジニアの採用なども選択肢の一つに入れるといいでしょう。

まとめ

本コラムでは、RPA開発のメリットや開発手法、開発工程などにつき、詳しく解説しました。

ここまでお読みになり、RPAの自社開発の流れをイメージできたものの、「自社のIT人材で期限内にプロジェクトを推進できるだろうか」「導入後のメンテナンス体制は、どのようにして構築すべきか」、といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

そのようなお悩みを抱える企業担当の方に、ぜひ、おすすめしたいサービスが、「i-common tech」です。

フリーランスITエンジニア専門エージェント「i-common tech」では、業種・規模問わず、さまざまな企業において、RPA開発に携わってきたRPAエンジニアが多数在籍しています。

さらに、RPAエンジニアは必要な期間とタイミングで活用できるため、一般的な外部ベンダーへの開発・メンテナンス依頼(1ヶ月単位の常駐エンジニアの活用)と比べた際、開発費用やメンテナンス費用の削減も期待できます。

「プロジェクト費用が限られる中、質の高いRPAを開発・導入したい」とお考えの方は、ぜひ「i-common tech」にお問い合わせください。

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