コラム

DX人材不足の原因と対策 ~「2025年の崖」をどう乗り越えるか?~

2021年07月14日
エンジニア採用

差し迫る「2025年の崖」問題。テクノロジーの目まぐるしい発展により、デジタル競争はより熾烈となり、同業他社に遅れを取ったが故に巻き返しを図ろうとする企業も、多く見受けられる昨今となりました。

IT化、ひいてはDX推進の過渡期ともいえる今。テクノロジーとの共存によってデジタル競争を生き抜き、競争を優位に進めるために、これから起こすべきアクションとは?そして、DX推進におけるキーパーソンをどのように獲得していくべきか?――…当コラムでは、この2軸をもとに、「2025年の崖」を乗り越えるための道筋を追っていきます。

DX推進における人材の現状と、「2025年の崖」

まずは前提として、「2025年の崖」について軽く触れておきます。

「2025年の崖」とは、経済産業省が発表した「DXレポート(※1)」内にて、近い未来におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の課題感を表現したワードです。国全体の問題として取り上げているともあり、その内容と、DX推進の必要性については、すでにご存じの方も多いでしょう。

(※1:出典 https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_03.pdf)

DX推進を阻害する要因

DXレポートでは、「レガシーシステム(※2)」がDX推進の足かせとなっていると述べられています。

また、DX推進においては、レガシーシステムは必要に応じて廃棄もしくは現状維持にするかを判断し、システムの再構築を行っていくことが必要であるとも述べられています。

しかし、リプレースの判断や再構築、ひいてはその先のDX推進を行うには、ITトレンドや最新の技術など、ある程度の知見と専門知識が必要となります。そして、これらを実現できる人材は、国内では圧倒的に母数が少ないのが現状です。次項で、もう少し詳しく見ていきましょう。

(※2:システムの老朽化や肥大化・複雑化、ブラックボックス化等の問題があり、 その結果として経営・事業戦略上の足かせ、高コスト構造の原因となっているシステム)

・IT人材不足の現状

経済産業省が発表したデータ「IT人材需給の試算結果」によると、調査を実施した2018年時点で、すでに22万人のIT人材が不足していることを示しています。

IT人材不足の現状

※出典:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf

当データでは、調査を実施した2018年時点で、22万人のIT人材が不足していることを示しています。さらに、ITニーズの急成長とともにIT人材の不足が続いた場合、2030年時点には最大で約79万人の不足が見込まれています。

・DX推進ができる「先端IT人材」は希少

さらに課題となるのが、「先端IT人材」の不足です。ただでさえIT人材の母数が少ない中、先端IT市場(例:AI、IoTなどの技術を駆使し提供されるサービス)に従事する人材は、より高度なスキルを求められるため、さらに限定的になります。

DXを推進するためには、先端IT市場における知見も必要不可欠であり、また育成するにも、ナレッジがないところからのスタートとなると、非常に困難な分野です。先端IT人材がいかに不足しており、また獲得がどれほど難しいかが、お分かりいただけるかと思います。

・「2025年の壁」を乗り越えるために

DXレポート内「既存 IT システムの崖(2025 年の崖)」の項では、このままDXの推進が進まない場合、最大で年間12兆円もの経済損失が発生すると述べています。その結果、国全体における企業の競争力低下が見込まれるため、現状に警鐘を鳴らしているのです。では、先端IT人材が圧倒的に不足している中で、「2025年の壁」を乗り越えるために、私たちはどのようにDX推進の舵を切るべきなのでしょうか。

ここで、「レガシーシステムを作ったのがベンダーなら、同じくDX推進もベンダーにすべて任せれば、人材不足に関係なくDXを推進できるのでは?」と考えられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この考え方には大きな落とし穴があります。

というのも、ベンダー企業に開発から運用までをすべて丸投げにした場合、システム維持のコストが大幅にかかる難点がある他、社内にITシステムのノウハウが蓄積されず、いざカスタマイズの必要性にかられたとき、着手に取り掛かるにも時間を要してしまいます。

現に、DX推進における現状の課題としても、レガシーシステムのブラックボックス化が挙げられています。技術が属人化し、開発当時のエンジニアが退職や高齢化によってレガシーシステムの改善に着手できなくなったという歴史がある以上、今後もDX推進をベンダーに頼り切ることは、同じ轍を踏むことに他なりません。

もちろん、一概にベンダーを活用することがダメということではありませんが、今後ますます熾烈となるデジタル競争を見据えるのであれば、DX推進の人材を獲得してシステムを内製化したり、知見を借りる形で自社内にナレッジを蓄積したりしていくことを視野に入れる方が、賢明といえるでしょう。

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人材不足を乗り越える~DX推進に必要とされる人材~

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、2020年に公開した「DX 推進に向けた企業とIT人材の実態調査」にて、企業・組織におけるDXの推進を担う人材を、一例として下記7種で定義づけました。

DX推進に必要とされる人材

※出典:「DX 推進に向けた企業とIT人材の実態調査」(独立行政法人情報処理推進機構)資料URLをもとに作成

※URL:https://www.ipa.go.jp/files/000082054.pdf

 

先項では先端IT人材、ないしは上記DXを推進する人材(以下、DX人材)が不足していると述べましたが、今すぐ上記7職種の採用をはじめればDX人材の争奪戦に勝利できるかというと、そうでもありません。どういうことなのか、次項で詳しくみていきましょう。

DX推進には目的に合った人材採用が必要

DX人材は、それぞれ役割やスキルが異なります。しかし、DX推進に取り掛かる意思のある企業の多くは「DX推進で何を実現したいか」が定まっていないがために、募集時のポジションと、プロジェクトの稼働時に必要となる要件が合わず、仮に獲得ができたとしてもミスマッチとなってしまうケースがあります。

確実に成功を収めるためには、DXのためのビジョンを決めてから、ビジョン実現のためのマイルストーンを引き、そこからキーパーソンとなる人材獲得に力を入れていくことが重要です。

なお、そもそもDX推進におけるビジョンや、具体的なマイルストーンを引くことも難しい場合は、デジタル戦略に長けた人材の力を借りるのもひとつの手でしょう。

DXを推進するために必要な「エンジニア」とは

エンジニアは、上記7職種の内、デジタルシステムの実装やインフラ構築等を担うポジションです。DXの具現化においては、データサイエンティストやAIエンジニアが着目されがちですが、当ポジションによる基盤づくりがなければDX推進は成り立ちません。

ここでは、DX人材の内の「エンジニア」として、一般的に挙げられるポジション例をご紹介します。

セキュリティエンジニア

DXは「形にして終わり」ではなく、その後も恒常的に運用が続けられます。そして、運用においての要となるのが「情報セキュリティ」です。セキュリティエンジニアは、社内のネットワーク、システムを外部のサイバー攻撃から守る役割を担っています。

常にサイバー攻撃を受けないようシステム保守を行うだけでなく、現状のセキュリティに脆弱性がないかテストを行ったり、どんなセキュリティが必要かを考えたりしながら、新たなセキュリティ機器・アプリケーションの導入を行うなど、業務は多岐にわたります。

また、単純に新たなツールを導入する際、セキュリティを担保しすぎるとかえって利便性が失われる懸念点もあります。スピードと利便性の両立を考えなければならないため、セキュリティエンジニアにも高い知見や技術力が求められます。

インフラエンジニア

DX推進においては、既存のITシステムからプロジェクトを進めるケースは少なく、インフラの整備や再構築は必要不可欠となります。上流のエンジニアたちが、どれだけ新たな技術を駆使しようと思っても、道具(サーバー、ネットワーク、データベースなど)がなければ、DXは成立しません。

このように、システムのインフラを整え、DX推進の土台を築くのが当ポジションです。DXをスムーズに具現化させるためには、やはり一定量のインフラエンジニアも加える必要があるといえます。

企業が出来るDX人材不足の対策

希少なDX人材は需要も高く、獲得に苦戦することも往々にしてあります。ここでは獲得にあたって、他企業に競り負けないための対策例を解説します。

働きやすい環境を整える

平たくいえば、DX人材から「選ばれる企業」となることで、自然と獲得がスムーズになります。例えば、次のような環境を整えてみるのはいかがでしょうか。

・人事評価制度の見直し

DX人材は売り手市場のため、こと対価に対しては、非常にシビアです。提示した条件に対して、「自分のスキルが正当に評価されていない」「他社の方が給与の羽振りがよい」と感じた場合、相対的に見限られてしまいがちです。スキルに合わせて評価グレードを設けたり、成果に応じたインセンティブを支給したりするなど、明確な人事評価制度を設けることを推奨します。

・退勤時間の徹底管理

近年では働き方改革の影響により、多くの企業で勤怠管理が進んでいるため、大前提の留意事項として認識しておきましょう。もちろん「サービス残業」はもってのほかですし、先にタイムカードをつけさせて、労働時間をごまかすのもご法度です。とりわけIT業界では、PCの電源オンオフに応じて、自動で出退勤を管理できるシステムなども整備されていることが多く、適切な労務管理の有無が、比較対象とされやすいのも事実です。そのため、こと労務は入念に管理すべき事項となります。

・休暇制度の見直し

IT業界の場合、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始などの大型連休は、1週間ほど設けている企業が大半です。しかし、これらの時期に繁忙期が来て調整が難しい場合は、おおよそ「年間120日休み」をゴールとして、休暇日を調整してみるのもよいでしょう。なお「有給休暇」については、なかなか消化が難しい企業も多いため、先述の連休にプラスして有休の取得がしやすい環境だと、大きなアドバンテージとなります。

・リモートワーク環境の整備

近年のコロナ禍の影響によって、IT業界ではリモートワークに切り替えた企業が多くあります。対面でなくとも、とくに業務に支障が出ない場合は、リモートワーク環境を整備するのも効果的です。

アウトソーシング事業を活用する

すでにDX人材の採用はレッドオーシャンのため、条件整備だけでは、なかなか競り勝つのに苦労するケースもあるでしょう。そんな場合は、アウトソーシングを活用して、一定期間DX人材の力を借りつつ、ナレッジを蓄積していく方法もあります。

とくに希少なスキルを持ち合わせた人材の場合、すでに独立し、フリーランスとしてアウトソーシングに登録している場合が大半です。絶対に外せないプロジェクトの時や、時間をかけず確実な専門性を求めたい時に、アウトソーシングは即戦力となります。

人材不足なら「i-common-tech」でフリーランスと契約

DX人材獲得のための導線が見えてきても、「そもそも、どのスキルを有する人材を獲得すればよいか分からない」「DXは進めたいが、構想が具現化できない」といったお悩みを抱える方も多いかと思います。

そのお悩みを、ワンストップで解決するのが「i-common tech」サービスです。

「i-common-tech」に登録している人材の特徴

i-common techは、「スキルの幅広さ」と「柔軟性」が特長のサービスです。

・スキルの幅広さ

i-common techには上流から下流まで、幅広くフリーランスエンジニアが多数登録しており、2,500名以上(2021年7月時点)の登録があります。

i-common tech 登録層

出典:https://i-common-tech-biz.jp/service

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i-common techでは、「1カ月だけの短期プロジェクト」や、「週4~5日稼働」のご活用も可能です。契約スパンを柔軟に変更できるため、プロジェクトのフェーズごとに、最適なエンジニアを活用できるメリットがあります。また、ご契約からは最短2日で稼働も可能な場合もあり、即時のニーズにもスピーディーに対応いたします。

すぐに、必要な期間だけ、専門性のあるエンジニアを活用したいとき、i-common techがあなたのパートナーとして、お力となります。まずはぜひ、お問い合わせください。

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